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委員会資料

第42回JPドメイン名諮問委員会議事録

株式会社日本レジストリサービス  第42回JPドメイン名諮問委員会  議事録


1. 日 時: 2012年9月10日(月) 10:00 ~ 11:25

2. 場 所: 株式会社日本レジストリサービス内 会議室 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館13F

3. 出 席 者: 後藤滋樹 委員長 松本恒雄 副委員長 武山芳夫 委員 林一司 委員 唯根妙子 委員

4. 同 席 者: 堀田博文 (JPRS 取締役) 常山敬秀 (JPRS 事務局) 宇井隆晴 (JPRS 事務局) 松丸真紀子(JPRS 事務局)

5. 次 第:
1. 開会 2. 議事 (1) 第6期JPドメイン名諮問委員会委員の交代に関するご報告 (2) 2012年度諮問事項についてのご報告、ご審議 (3) その他 3. 閉会

6. 資 料:
資料1 JPドメイン名諮問委員会 委員一覧 資料2 諮問書 「レジストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録者名表 示のあり方について」(JPRS-ADV-2012001) 資料3 レジストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録者名表示のあり方 について

7.議 事:(◎は委員長、○は委員、●はJPRS取締役および事務局の発言) ------------------------------------------------------------------------ <開 会>
《出席状況の報告》
●第6期JPドメイン名諮問委員会委員として就任いただいていた遠藤紘一委員が、 前回41回の委員会をもって退任され、後任の方については、武山芳夫様を推薦い ただいた。これを受け、JPRSにおいては、6月20日に取締役会を開催し、推薦書 に基づき、武山芳夫様に就任いただくことを決議した。その後、武山芳夫様より 就任へのご承諾をいただいたので、本日の委員会に委員として参加いただいてい る。以上、委員の交代につき、その手続きと経過について報告した。なお、本日 現在の6名の委員については資料1「JPドメイン名諮問委員会 委員一覧」のとお りである。
本日の委員会には、後藤滋樹委員長、松本恒雄副委員長、武山芳夫委員、 林一司委員、唯根妙子委員、以上5名の出席をいただいている。従って、JPドメ イン名諮問委員会規則第13条に規定されている、開催に必要な定足数の「全委員 の過半数」を満たしていることを報告する。
なお、原隆一委員については、本日、ご都合によりご欠席の旨、予めご連絡をい ただいている。
本日、JPRSからは堀田博文、松丸真紀子、宇井隆晴、常山敬秀が同席する。

<議題(1) 第6期JPドメイン名諮問委員会委員の交代に関するご報告>
◎「第6期委員の交代」については、先ほど事務局より報告いただいたので、こ こでは割愛する。武山委員より、一言ご挨拶をいただければと思う。
○現在、第一生命保険株式会社でIT部門を担当している。よろしくお願いします。 (武山委員)

<議題(2) 2012年度諮問事項についてのご報告、ご審議>
◎本年5月31日に開催された第41回委員会の中で、「JPドメイン名の概況とドメ イン名を取り巻く状況に関するご説明」として、JPドメイン名も含めたレジスト リの状況やJPドメイン名の特徴と課題についてJPRSより紹介いただいた。今回は、 紹介いただいたトピックの中から、レジストリが収集する登録情報及びWHOISで の登録社名表示のあり方について、諮問書として提出いただいている。諮問書の 内容について、JPRSより説明をお願いしたい。
[取締役堀田博文より諮問書について説明] - 資料2 諮問書 「レジストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録社名表 示のあり方について」(JPRS-ADV-2012001)
●本諮問書に関する詳細、議論いただきたいと考えているポイントについては事 務局より説明する。
[事務局より資料について説明] - 資料3 レジストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録者名表示のあり方 について
○資料3の4ページだが、JPRSはデータエスクローを実態として行っているのか。
●行っている。毎日、登録情報をエスクローエージェントに預けている。
○登録情報の精度は、どの程度を求めているのか。また、求めている精度と実態 の精度の間に乖離があると思うが、それはどの程度で、傾向としてよい方向に向 かっているのか。前提として確認したい。
●会社が登録するCO.JPドメイン名の場合は、登記簿で登録情報を確認すること ができ、間違っていれば正しい情報を求めることができる。一方、個人が登録す る場合は、形式的にその登録情報が正しいかどうかは判断が難しく、そのため、 登録情報の精度を調べることは困難な状況である。なお、登録情報に関しては、 当社における確認や外部からの指摘に対して、指定事業者を通じて、その情報が 正しいのかどうかという確認を行っている。そこで、正しくないのであれば是正 を求め、正しくならないのであれば最終的にはドメイン名の廃止という手続きに なり、登録情報を正していく活動を行っている。
○登録情報を公開することの目的の1つとしてトラブルの自律的解決があるが、 トラブルに関する問い合わせは、登録者名を非表示にしたとしても公開連絡窓口 があるから対応できるという理解でよいか。
●その理解で問題ない。以前は、登録者の多くがドメイン名の運用も行っていた ので、誰が登録者なのかということは重要な情報であったが、現在は、ドメイン 名の運用者は登録者別であることが多く、その運用者に連絡がとれることが重要 になっている。公開連絡窓口を利用してドメイン名の運用者にきちんと連絡がと れるようになっていることがポイントとなるが、現時点でそこが問題になってい ないと思うので、トラブルの自律的な解決のために必ず登録者名が公開されてい なければならないということはないと思う。
○商標侵害等の問題は、公開連絡窓口では解決しないと思うが、技術的なトラブ ルのように一刻を争う話ではないので、情報開示請求で対応していくことが可能 だと思う。
◎ICANNのWHOISポリシーレビューチームで議論になっているのはドメイン名用の WHOISなのか。
●そうである。WHOISはドメイン名用とIPアドレス用の2つがある。IPアドレスは、 個人や企業の情報が登録されることは最近ではあまりないため、IPアドレス用の WHOISについてはISPなどの事業者レベルで議論されている。一方、ドメイン名は、 登録者が個人や企業であるため、IPアドレス用のWHOISの議論とは異なってくる。 ICANNでは、ドメイン名用のWHOISについて主に議論されている。
○現在、プロキシ・プライバシーサービスは規制がないまま進んでいる。しかし、 そのサービスを利用しているドメイン名の登録情報が正確でないとみなして、サー ビス利用者側の情報に登録し直させようとしても実態がついてこないと思う。ド メイン名の本来の利用者にきちんと連絡をとることができれば良しとし、連絡窓 口はドメイン名の本来の利用者に連絡をとることができるようにすることを義務 にした方が現実的にはまわるのではないか。
○議論の進め方だが、そもそも登録者名を非表示にすることの是非を議論するの か、非表示にせざるを得ないとして、その条件を考えるのか、そこの方向性を決 める必要があると思う。
○登録者名欄において、プロキシ・プライバシーサービスとわかるような表示に していれば本来の登録者ではないということがわかるが、そうでないものもある のか。プロキシ・プライバシーサービスとわからない表示の方が圧倒的に多いの か。また、プロキシ・プライバシーサービスを提供する事業者は、1組織である にも関わらず複数のドメイン名を登録することになるのではないか。
●汎用JPドメイン名は1組織で複数のドメイン名を登録することができる。また、 明示的にプロキシ・プライバシーサービスとわかるような表示にしていないも のがあったとしても判断がつかない。
○ICANNのWHOISポリシーレビューチームの報告書を受けて、その内容に合わせて 検討することになるのか。
●ICANNのWHOISポリシーレビューチームの報告書はgTLDのWHOISを対象としてお り、.jpを含む各国のccTLDがそれに従う義務は無い。ただし、ccTLDにおいても それを踏まえて議論することになると思う。
○プロキシ・プライバシーサービスを是認するのであれば、そういうサービスで あることがわかるようにした方がよいのではないか。すでにプロキシ・プライバ シーサービスが提供されていて、それを禁止できないのであれば、ICANNのWHOIS ポリシーレビューチームの報告書の内容に近い対応をしないといけないのではな いか。
●ICANNのWHOISポリシーレビューチームの報告書にあるように、WHOISでプロキ シ・プライバシーサービスを利用していることがわかるようにし、きちんとドメ イン名の本来の利用者に連絡をとることができれば良しとするのか、さらに一歩 進んで、それに加えて、レジストリに登録者の情報が集まる状況にするのかとい う点がポイントだと思う。直感的には、後者であれば、プロキシ・プライバシー サービスに含まれる問題に対する心配事がかなり無くなると思う。
○プロキシ・プライバシーサービスを利用しているドメイン名の本来の利用者に 連絡がとれるようにできるかどうかは、レジストリに情報が無くてもレジストラ がきちんと情報を管理すれば連絡はとれる。レジストリとレジストラのどちらが きちんと情報の管理を行うかという問題だと思う。
○現在、JPドメイン名では、登録者名欄に表示される人が登録者であり、そのド メイン名の持ち主ということになっていると思う。登録者名欄にプロキシ・プラ イバシーサービスであることが表示されている場合、それがドメイン名の持ち主 ということになる。しかし、それはドメイン名の本来の利用者ではない。この矛 盾をどうするか考える必要がある。
●プロキシ・プライバシーサービスを提供している事業者の声を聞くと、トラブ ルに巻き込まれる可能性があることは認識しており、WHOISで登録者名を非表示 にできるようになればそういうサービスを提供しなくてもよくなるという意見も ある。
○レジストラがきちんと情報を管理すればプロキシ・プライバシーサービスを利 用しているドメイン名の本来の利用者に連絡がとれるという話があったが、レジ ストラが倒産してしまうと、エスクローしてないため情報が霧散してしまう可能 性がある。レジストリに登録者の情報が集まるようにしておけばエスクローされ る。レジストラに対して、新たにエスクローする負担を課さなくても問題を解決 することができる。また、登録者名をプロキシ・プライバシーサービスとわかる ような表示にするというのは実質的には非表示と同じだと思う。それならばはっ きりと非表示にし、本来の登録者の情報をきちんとレジストリが管理する方がよ いと思う。
◎レジストリがエスクローしても、そこに入っている情報がレジストラの情報に なってしまうと意味がないと思う。
○レジストリのデータベースですべての情報を管理することを前提に考えると、 なるべく正しいデータが収集されるのが望ましい。それを公開することは技術的 な話であり、論点に沿った議論になるのではないか。
◎エスクローに正しい情報を入れておかないと登録者の不利益になる。エスクロー という仕組みを意味のあるものにし、本来の機能を有効に働かせる必要がある。 プロキシ・プライバシーサービスはそのサービスを提供する事業者と利用者の双 方にリスクがある。
○レジストリに登録者の情報を集め、登録者名を非表示にするという選択を認め るとすると、レジストリにおけるエスクローも有効に働く。これを前提にすると、 具体的にどうするかという手段に議論を進めることができる。
○法執行機関からの要求に対する情報公開については、議論の対象外と考えてよ いか。
●法執行機関からは、法令等の要請に基づいて情報提供しており、議論の対象外 と考えていただいて結構である。
◎それでは、諮問書の内容と委員の皆様からの意見に基づき、本年11月頃の委員 会でさらに議論を行い、来年2月頃の委員会で答申書としてまとめるという流れ になると思う。本件については、事務局での取りまとめをお願いしたい。また、 本件に関して国際的な進展等があれば紹介をお願いしたい。
<議題(3) その他>
《今後の予定について》
◎次回以降の諮問委員会の開催については、本年11月頃に第43回、2013年2月頃 に第44回の委員会を開催し、議論をまとめた上で委員会として答申書を出すこと になるかと思う。具体的な日程については、事務局から案内する。
《閉会》
◎以上をもって、第42回諮問委員会を閉会とする。
<閉会> ------------------------------------------------------------------------
以上

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