委員会資料
第43回JPドメイン名諮問委員会議事録
株式会社日本レジストリサービス 第43回JPドメイン名諮問委員会 議事録
1. 日 時: 2012年12月13日(木) 15:00 ~ 16:20
2. 場 所: 株式会社日本レジストリサービス内 会議室
東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館13F
3. 出 席 者: 後藤滋樹 委員長
松本恒雄 副委員長
武山芳夫 委員
林一司 委員
原隆一 委員
唯根妙子 委員
4. 同 席 者: 堀田博文 (JPRS 取締役)
常山敬秀 (JPRS 事務局)
宇井隆晴 (JPRS 事務局)
松丸真紀子(JPRS 事務局)
5. 次 第:
1. 開会
2. 議題
(1) 諮問書 「レジストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録者名表
示のあり方について」について
(2) 第7期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法について
(3) その他
3. 閉会
6. 資 料:
資料1 JPドメイン名諮問委員会 委員一覧
資料2 答申骨子(案)
資料3 レジストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録者名表示のあり方
の検討における論点
資料4 諮問書「第7期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法」
(JPRS-ADV-2012002)
資料5 ICANN WHOISポリシーレビューチーム最終報告書に関する動向報告
参考資料1 諮問書 「レジストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録者
名表示のあり方について」(JPRS-ADV-2012001)
参考資料2 JPドメイン名諮問委員会規則
7.議 事:(◎は委員長、○は委員、●はJPRS取締役及び事務局の発言)
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<開 会>
《出席状況の報告》
●本日の委員会には、後藤滋樹委員長、松本恒雄副委員長、武山芳夫委員、
林一司委員、原隆一委員、唯根妙子委員、以上6名の出席をいただいている。従っ
て、JPドメイン名諮問委員会規則第13条に規定されている、開催に必要な定足数
の「全委員の過半数」を満たしていることを報告する。
本日、JPRSからは、堀田博文、常山敬秀、宇井隆晴、松丸真紀子が同席する。
<議題(1) 諮問書 「レジストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録者名表
示のあり方について」について>
◎2012年9月10日に開催された第42回委員会のなかで、JPRSより「レジストリが
収集する登録情報及びWHOISでの登録者名表示のあり方について」として、諮問
書を提出いただいた。前回の議論を踏まえて、コンセンサスが得られたところま
での答申骨子の案および残る論点についての議論用の資料を事務局にて作成して
もらった。そこで、本日は、答申骨子案を確認いただいた後、本日はこの残る論
点について委員の皆様に議論いただき、今後、答申書として整理していく上での
ベースとさせていただければと思う。資料について、事務局より説明いただきた
い。
[事務局より資料について説明]
- 資料2 答申骨子(案)
- 資料3 レジストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録者名表示のあり方
の検討における論点
○中途半端に条件を設定するとプロキシサービスが残ってしまうと思う。これは
登録者に関する正しい情報を収集するという目的に対して逆行することになるの
で、無条件にした方がよいのではないか。
○今の意見は、論点3に対するものか、それとも論点4も含んでいるのか。
○論点3で条件を設定しないとすれば論点4の乱用に対する措置については議論す
る必要が無くなると思う。論点5はまた違う論点だと思う。
◎論点3と論点4は相互に関係がある。
○紛争処理などの場合においては、非表示にした登録者名を開示請求で知ること
ができ、また、現在の登録者への連絡窓口があれば、登録者名をWHOISで常時表
示しておく必要はないと思う。非表示にした登録者名でも開示請求には応じるこ
とが担保されているのであれば、特に条件を設定しなくてもよいと思う。また、
レジストリとしては、条件がなければ運用コストも抑えられると思う。
○同じ意見である。登録者に関する正しい情報を収集できることが非常に重要で
ある。WHOISで非表示とした登録者名でも開示できるという前提があれば、条件
は設定しない方がよいと思う。
○登録者に関する正しい情報を収集でき、何らかの問題が起こった場合には非表
示にした登録者名でも開示できるとすれば、実態に合わせるところも踏まえて、
非表示にできる方がよいのではないかと思う。また、実態としてどの程度正しい
情報が登録されているのか、それをどの程度の精度までもっていく必要があるの
かといったような検討が必要ではないかと思う。
○個人の登録者が登録者名を非表示にすることをどこまで理解して使うのかにつ
いて懸念している。個人の登録者は、安易に登録者名の非表示を選択してしまう
と思うので、注意喚起や啓発活動が必要だと思う。
○WHOISを使うと誰がいくつドメイン名を登録しているのかわかるのか。
●WHOISには登録者の名前で検索するという機能があるが、表示できる件数に制
限をかけている。10年以上前になるが、JPドメイン名の登録管理をJPNICが担っ
ていた時に、ドメイン名と登録者の一覧が公開されていたことがあったが、悪意
のある人に利用されてしまう危険性があり、インターネットが社会的に広がって
いくタイミングで提供をやめた経緯がある。
○論点4の施策案3は議論しなくてもよいと思うが、施策案1と2は並存すると思う。
WHOISの役割を登録者に理解してもらい、その上で、デフォルトで登録者名を非
表示にするのではなく、登録者が選択できるようにすることが必要だと思う。
◎登録者名が表示されて困るという場合もあれば、トラブルの際などにおいては、
表示されていた方がよい場合もあると思う。
○登録者が登録者名を非表示にするかどうかを選べるとした場合、非表示にする
方を選択すると思う。その際に、WHOISで登録者名を表示する意味、非表示にす
る意味を理解した上で選んでもらうことが正しい方法だと思う。
○登録者に正しい情報を登録する義務があることをきちんと伝える必要がある。
そして、登録者に正しい情報を登録してもらうためのルールなど運用面で検討し
ておく必要があると思う。正しい情報を集めようとして集まらなかったら本末転
倒になってしまう。
◎登録者が、「登録者名を非表示にできることイコール登録者名は使われないの
ではないか」と誤解してしまうと、登録者が正しい情報を登録しないという逆の
方向に動いてしまう可能性がある。
○現在、携帯電話の契約や銀行口座の開設時などにおいては本人確認法があり、
本人確認を厳格に行っている。ドメイン名の登録においてはそこまで厳しくない
のは、他人の名前を騙ってドメイン名を登録し、犯罪に使われることがあまり無
いからなのか。
○迷惑メールには使われているのではないか。
○ドメイン名を不正に登録したことが迷惑メールの発生源になるのか。
◎迷惑メールを送るような人はドメイン名を次々に切り替える傾向はあると思う。
それが不正であるかどうかはなかなか難しいところだと思う。
○レジストリに登録者の本人確認を義務付けなければならないほどの緊急性や社
会問題は起こっていない状況か。
●そのような状況だと思う。ドメイン名の登録には料金がかかり、請求書の宛先
が管理されることになるので、高い確率で本人確認はできているのが実態だと思
う。
◎ドメイン名の料金の支払いで連絡がとれるのかもしれないが、共謀すれば本人
以外が登録できてしまう可能性があるのではないか。
○存在しない人の名前で登録することも考えられる。
◎ドメイン名の登録において本人確認をすることは今のところ難しそうである。
○サイバー攻撃などを考えている人が、ドメイン名を登録した方がより不正を働
きやすくなることがあるかということだと思う。一般的には、匿名性を確保した
方が不正を働きやすいのではないか。
◎スパムを送信するサーバーを運用する場合はドメイン名が必要となる。そのド
メイン名がブラックリストに載れば、そこから逃れるために次々とドメイン名を
変えるようである。
●海外のドメイン名やホスティングサービスでは無料で使えるものがあるが、料
金を支払うというプロセスが無いため、名前などが正しくなくても使えてしまう。
日本国内に対してサイバー攻撃などを行う場合、犯行が露見しないように、その
ような海外のサービスが使われてしまうことが多いと思う。
◎本日は、論点3、論点4、論点5について様々な意見があった。この場で本日の
意見を反映した答申骨子(案)を作成することは難しいので、事務局に作成をお
願いしたい。
●資料2の答申骨子(案)を最後まで書き下し、後藤委員長に確認いただいた上
で、委員の皆様に確認いただき、答申骨子としてとりまとめさせていただく。そ
の上で、次回の諮問委員会では答申書(案)を議論できるよう準備する。
◎答申骨子(案)を確認いただく際に、色々注意点などいただいても間に合うの
で、よろしくお願いしたい。
<議題(2) 第7期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法について>
◎諮問書の内容について、JPRSより説明いただきたい。
[取締役堀田博文より資料について説明]
- 資料4 諮問書「第7期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法」
(JPRS-ADV-2012002)
◎以前、一般的に、このような委員会においては意見が割れることがあるので、
委員の数は偶数の6名ではなく奇数の7名がよいのではないかという意見があった
が、実際には多数決をとるケースはこれまで無かったので、6名でもよいのでは
ないかという経緯があった。ただし、現状の6つの分野を必ずしも継続させる必
要はないので、今回の諮問に対して改めて意見をいただきたい。
○本委員会は、諮問に対して答申を出すという性格を持っているので、多数決は
そぐわないのではないかと思う。きちんと議論し、合意をとっていくのであれば、
あえて奇数の7名にすることに重きを置かなくてもよいのではないか。
○現在6つの分野が挙がっているが、重要な分野が欠けているということであれ
ば増やすということも考えられる。これまでの本委員会を振り返り、欠けている
分野はあるだろうか。
◎妥当かと思う。
◎分野について特に異論などは無いようなので、事務局にて答申書(案)の作成
をお願いしたい。その後、委員の皆様に確認いただき、確定させたい。
<議題(3) その他>
《今後の予定について》
◎次回の諮問委員会については、2013年2月頃に第44回の委員会を開催し、レジ
ストリが収集する登録情報及びWHOISでの登録者名表示のあり方について、議論
をまとめた上で委員会として答申書を出すことになると思う。また、第7期JPド
メイン名諮問委員会委員の選任方法については、年内に答申書にまとめさせてい
ただきたい。委員選任についての答申書案や、次回委員会の具体的な日程につい
ては、また後日、事務局より案内をさせていただく。以上をもって、第43回諮問
委員会を閉会とする。
<閉会>
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以上