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プレスリリース

2008年2月5日発表
報道関係者各位

株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
WIDEプロジェクト

M-Root DNSサーバのIPv6アドレスがルートゾーンに登録、IPv6でのDNS検索が可能に

-IPv6への移行に拍車-


 WIDEプロジェクト(代表:学校法人慶應義塾常任理事 兼 慶應義塾大学環境情報学部教授 村井純)と株式会社日本レジストリサービス(以下JPRS、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:東田幸樹)は、WIDEプロジェクトが運用責任を担い、WIDEプロジェクトとJPRSが共同運用しているM-Root DNSサーバのIPv6アドレスが、2008年2月4日(米国時間)、IANAによってAAAAレコードとしてルートゾーンに登録されたことを発表しました。今回の登録によりIPv6によるルートゾーンのDNS検索が可能となり、IPv6のさらなる普及に弾みがつくことになります。

 M-Root DNSサーバは、全世界に13あるルートサーバの一つで、WIDEプロジェクトが1997年8月にアジア太平洋地域で唯一のルートサーバとして運用を開始しました。その後、IP Anycast技術によるサーバの増設を行い、現在では日本(東京に3拠点)、韓国(ソウル)、フランス(パリ)、米国(サンフランシスコ)にそれぞれ拠点を有し、関係IXおよび関係ISPの援助を受けて、JPRSと共同運用を行っております。

 M-Root DNSサーバでは、2003年に他のルートサーバに先駆けた形でDNSサービス専用のIPv6アドレスの割り当てを受け、IPv6による実験運用を行ってきました。このたび、M-Root DNSサーバのIPv6アドレスである 2001:dc3::35 がルートゾーンにAAAAレコードとして登録されたことにより、IPv6のみを用いたルートゾーンのDNS検索が可能となり、あと2年程度といわれているIPv4アドレスの在庫枯渇を控え、IPv6のさらなる普及に弾みがつくものと期待されています。

 WIDEプロジェクトとJPRSでは今後も国内外のDNSサーバ運用者等と協力し、インターネットコミュニティや社会のニーズに応えるべく、インターネット全体のさらなる発展と安定運用に努めてまいります。



■用語解説


※Root DNSサーバ

ドメインネームシステム(DNS)の階層構造における最上位の情報を管理するネームサーバ群のことを指します。Root DNSサーバには、A.ROOT-SERVERS.NETからM.ROOT-SERVERS.NETまでの13のホスト名が付けられており、これらが、インターネット上のあらゆるドメイン名を利用可能にするために核となる情報を提供しています。


  ●現在のRoot DNSサーバの運用組織一覧:http://www.root-servers.org/

※IANA (Internet Assigned Numbers Authority)
http://www.iana.org/

インターネットのアドレスや関係する数多くのプロトコルで用いられている各種番号の割り当てや管理、DNS のルートゾーンの管理を行う機能で、現在はICANNによって運営されています。IPv4/IPv6 アドレスに関しては、APNICなどの地域レジストリを対象に割り振り業務を行っています。

※ICANN (Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)
http://www.icann.org/

インターネットの各種資源を全世界的に調整することを目的として、1998年10月に設立された民間の非営利法人です。 IP(インターネットプロトコル)アドレス空間の割り振り、プロトコル識別子の割り当て、gTLD(generic Top-Level Domain:分野別トップレベルドメイン)および ccTLD(country code Top-Level Domain:国コードトップレベルドメイン)の名前システム管理、さらにルートサーバのシステム管理を行っています。

※AAAAレコード(クワッドエーレコード)
AAAAレコードは、あるドメイン名に対応するIPアドレスを指定するDNSレコードです。DNSキャッシュサーバはDNSサーバ情報としてAAAAを参照することで、IPv6によるDNS検索を行うことができます。 RFC3596 参照。



■株式会社日本レジストリサービス(JPRS)

http://jprs.co.jp/
http://日本レジストリサービス.jp/

 JPドメイン名の登録・管理、およびドメインネームシステム(DNS)の運用を行う会社として2000年12月26日に設立。JPRSはネットワークの基盤を支える企業として、インターネットの発展に寄与し、人と社会の豊かな未来を築くことに貢献することを企業理念として活動しています。

■WIDE Project

http://www.wide.ad.jp/

 インターネット関連技術の実践的な研究開発を行う研究コンソーシアムで1988年に活動を開始し、100社を超える企業組織および40大学などと幅広い分野で共同研究を行っています。



■本件に関するお問い合わせ先

株式会社日本レジストリサービス(JPRS)広報宣伝室
TEL:03-5215-8451 FAX:03-5215-8452
e-mail:press@jprs.co.jp
http://jprs.co.jp/
http://日本レジストリサービス.jp/
〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1千代田ファーストビル東館13階

WIDEプロジェクト 広報担当
TEL:0466-49-3618 FAX:0466-49-3622
e-mail:press@wide.ad.jp
〒252-8520 神奈川県藤沢市遠藤5322
慶應義塾大学SFC研究所 ΔN109

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